Aqours 6th LoveLive! KU-RU-KU-RU Rock'n' Roll TOUR Windy Stageを考える
皆さんこんにちは。
Aqoursの6thライブから2日間が経ち、ようやく皆さんも気持ちが落ち着いてきたのではないでしょうか。
そんな中、せっかくなので今回のライブは何を目的にしていたのか。何を伝えたかったのかを少し考えていきたいと思います。
個人的な考察になりますが、是非最後まで読んでいただければ嬉しいです。
それではいってみましよう!
Ⅰ. Aqoursと東京ドーム
まずはそもそもの前提から考えていきましょう。
なぜAqours、ひいてはラブライブシリーズにとってこの東京ドームは特別な場所として用いられているのか。
それは皆さんお察しの通り、「μ's」の存在です。
東京ドーム自体、国内でもトップクラスのアーティストやグループが立てる大きなステージです。
そこにアニメのグループとして初めて立ったのが「μ's」でした。
業界、μ's自身にとって始めての東京ドームで行われたファイナルライブ。それは当時のラブライブの社会的注目度の高さも相まって、伝説となるライブになり、多くのファンの心に深く刻み込まれました。
「μ'sが最後のライブを行った聖地」
こんな認識が無意識のうちに生まれることになります。
だからこそラブライブシリーズにとって東京ドームは印象的な場所であり、ファンにとってもラブライブという歴史と思い出がつまったとても大切な場所になったのです。
そこにAqoursが立つということは、ラブライブの1つの歴史を背負うことになるということです。
Aqoursキャストの言葉からも読み取れますが、やはりファンの心には東京ドーム=ファイナルライブの公式が存在していたと思います。その大きな前提公式を覆せるようなパフォーマンスを期待されていた。
東京ドームに立つということは、それほどまでに大きなプレッシャーを背負ってパフォーマンスするということなのだと自分は思います。
Ⅱ. 2度目の東京ドーム
そんな大きなプレッシャーの中、2018年11月17日。
Aqoursは遂に東京ドームという夢のステージでに立つことになりました。
細かいことは割愛しますが、今でも多くのファンの心に残っている程に、始めての東京ドーム公演は大成功しました。
「始めてAqoursを知った人に、何かのライブを最初に見せるとしたら4thライブ」
そう言わしめるほど、Aqoursを象徴する印象的なライブを作り上げたのです。
そして、今回2度目の東京ドーム公演。
公演発表時には
「あの感動を再び」
といった言葉と4thの映像と共に告知がなされました。
否応なしにファンの中には「4thライブ」が意識されたことでしょう。
彼女たちは、前回の自分たちを越えるライブを作らなければならない。そんな大きなプレッシャーを感じていたのだと思います。
それが東京ドームに再び立つということなのでしょう。
しかしこの発表の時点で今回のライブの伏線は既に張られていた。そのように感じます。
Ⅲ. Windy Stageの仕掛け
ではその伏線とは何か。そしてそれら伏線を回収した先に何を見せたかったのか。
まず、伏線には3つの要素があったと考えます。
Ⅲ-1.「ファンに4thを想起させる告知」
最初は、「ファンに4thを想起させる告知」です。
これまで数多のライブを行ってきたAqoursですが、過去のライブを引き合いに出しての告知など前代未聞です。(少なくとも私は記憶にありません)
我々は別にいくら東京ドームが特別な場所と言えど、今まで通り告知をしていても何ら問題なく発狂していたはずです。
それどころか今まで通りでも、ほとんどのオタクは4thライブを想起したはずです。
しかし、あのような告知を行ったことであの場にいたもの、告知映像を見た者は半ば強制的に4thライブを意識する結果となったのです。
そこまでしてあの時点で4thを意識させたかった。
その理由は何なのか。それが今回の伏線を張った目的となります。皆さんも考えながら、このブログを読んでみてください。
Ⅲ-2. 「浦の星交響楽団」
これが2つ目の要素です。
正直に言います。無くても文句は言われなかったはず。
そりゃ私だって、浦の星交響楽団の織り成す音楽が大好きですし、あった方が良いに決まっています。
ですが、無かったところで
「今回は4thじゃないし、いないのは寂しいけど仕方ないか」
これで気持ちを整理する人がほとんどなのではないでしょうか。
それをあえて「4thと同じ形」で取り入れてきた。
評判が良かったから等の理由の他に、何か理由がある。
セトリやライブのタイトルに意味を含ませるように、全ての演出には何かしら意味がある。それがラブライブだと思います。
ではその理由は何か。
それは前述した通り、4thライブを想起させるためでしょう。
この2つが揃えば告知と合わせて、4thライブを想起されることはほぼ100%成功できます。
わざわざ告知内で「浦の星交響楽団もいるよ~」と言っているのですから確信犯です。
いよいよ伏線がピンピンと張られてきました。
Ⅲ-3. Aqoursの現在の姿
これが3つ目の要素になります。
上記2点の結果、頭の中には「4th東京ドーム4th東京ドーム」となった方もいるのではないでしょうか。
つまり、4thの感動を期待させるような告知の仕方を行っていたと考えられます。
しかしこれによって薄まる要素があります。それは
「今のAqours」
過去を大きく想起させたことで、4thの割合が少なからずファンの頭の中で大きくなり、「今」の割合が薄まったのではないでしょうか。
しかも次のライブ発表の時にこれらのことをまとめて行ったことによって、次のライブについて考える0日目から4thを意識させられることになりました。
このことがピンピン張られた6thの伏線の効果をより大きくすることになります。
Ⅳ. Aqoursが見せたかった姿
さてここまで伏線がどうのこうの言って参りましたが、ようやくライブの目的についてのお話です。
先に結論から述べようと思います。
「今のAqoursが辿ってきた軌跡。そして、それを経て辿り着いた今のAqoursを見てほしい」
間違いなくこれが意識されたライブであったと感じます。
振り返ってみると、セトリの中にライブ定番曲やアニメ楽曲はほとんどありませんでした。
その代わり大多数を占めていたのは、2018年11月17日以降にリリースされた楽曲たちです。それは浦の星交響楽団も同様です。
4thで披露された曲を織り混ぜながら、大多数をこの3年7ヶ月の間に発表された曲で構成することにより、彼女たちの苦悩も含めた歩みを表現しているように思えます。
「なんどだって約束」
いつか必ずこの場所で会おう。そう約束した2018年11月18日。あれから幾度となく、その約束を果たせない場面にあってきました。しかしその度に、彼女たちは「約束」をしてくれた。
何があっても、何年かかってもあの場所に戻ってくる。
だから待っててほしいと。
そして帰ってきて大舞台に再び立っている「今」。
あえて過去を彷彿とさせることで、「今」というものから少し視線を逸らさせた告知。
そこから既にAqoursの「今」を見せるステージの準備は着々と進んでいました。
そう。Aqoursが見せたかった「今」をより強く感じてもらうために、過去を引き合いに出したのではないでしょうか。
過去のグレードアップを想像していた、もしくは「あの感動」を想像していた我々にとって、2度目の彼女たちのステージはもはや別物に見えたはずです。
それはこの3年7ヶ月もの間、Aqoursが足掻き続けてきた結果であり、ずっとずっと我々に伝えたかった大切なメッセージだったのではないでしょうか。
Aqoursからの音楽による贈り物。そんな気がします。
あのライブを見た者全てが、「今のAqours」を理解し、より好きになった。そう言いきることができるほどのライブでした。
Aqoursとは何か。
今これを説明するのに今回のWindy Stage以上にピッタリものはありません。
2018年11月までのAqoursを知りたい人は4th。
2018年11月以降のAqoursを知りたい人は6th Windy Stade。
こんな言い方ができると思います。つくづく東京ドームでのライブはAqoursを印象付ける、文字通り特別な場所なんだと実感させらました。
本当に大きくなって帰ってきたなAqours。
Ⅴ. 終わりに
なんだか分かりづらい文章を書き連ねて何が言いたいのか分からないと言う方もいると思います。
私が伝えたかったのは、
「Aqoursが何を伝えたくてステージに立っていたのか」
この一点です。
それに対する私なりの答えが
「今」を大切にしてほしい。「今」を見てほしい。色々なことがあったけど、今のAqoursは3年7ヶ月もの間にこんな軌跡を辿って今ここにいるよ。だから皆も、未来に何があるか分からないけど「今」を全力で歩もう!そしたらきっと素晴らしい未来が待ってるよ。
こんなメッセージを私は受け取りました。
いかにもAqoursらしいなと思いました。
人それぞれ今回のライブを経て受け取ったメッセージや感情は異なると思います。そのどれもが正解だと思います。その自分なりに受け取ったメッセージを大事にしていってくれることを願っています。
もし共感していただける方が嬉しいです。
長い文になりましたが、読んでくださりありがとうございました。
また皆さんと、Aqoursと会える日まで。