夢で夜空を照らしたいを紐解く ~今振り返るラブライブサンシャインの楽曲~
こんにちは!色々な事情があり、公開がかなり遅れてしまいました。誠に申し訳ありません。
今回の主役は〜、コチラ!
夢で夜空を照らしたい です!今回はこちらの曲を紐解いていくのですが、その前にちょっと宣伝
皆さん劇場版ラブライブサンシャイン Over The Rainbowは見ましたか?私は14回見た今でも涙が出てきます。そして劇場版挿入歌シングルも全てリリースされましたね!
「僕らの走ってきた道は…/Next SPARKLING!!」
「逃走迷走メビウスループ/Hop?Stop?Nonstop!」
「Believe again/Brightest Melody/Over The
Next Rainbow」
どれをとっても素晴らしすぎて言葉が出てきません。特に第3弾のシングルは決壊したダムのように涙が溢れてきてまともに聴けません(笑)
もし手に取っていない方がいらっしゃいましたら、ご購入することを強くオススメ致します。
- アーティスト: Aqours
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2019/01/30
- メディア: CD
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さて今回は、
です。
ラブライブ!サンシャイン!! 1期6話で披露されました。Aqours唯一の6人での曲であり、非常に美しいPVと衣装、ダンスはとても魅力的でした。個人的にはこの曲の衣装が大好きです。
ちなみに劇場版では統合先でAqoursの活動を知ってもらう為にライブを行う際、フォーメーションからこの曲を披露したのではないかと推測されています。
前回のダイスキだったらダイジョウブ!に比べると、比喩的な表現が増えるため、少し考察が難しかったです。しかしその表現のおかげで、とても美しい1曲となっています。
では早速歌詞を見ていきましょう。
「気持ちだけ…ほかになにもない?
ちがうんだよこっち来て こころの目で見たら
誰の胸にも願いがある
大切なこの場所で感じてみよう」
1期6話はPVを作る過程で地元の良さに気づいていくお話です。最初は闇雲に、内浦の特徴をズラズラ並べただけのPVを作っていました。それを見た鞠莉は、内浦の良さを分かっていないと猛烈に批判します。
なぜ鞠莉はここまで批判したのでしょうか?普通であればこのようなPVでも問題は無いはずです。
鞠莉がここまで批判したのは、千歌たちが内浦の最も魅力的な部分を欠いていたからでしょう。
その最も魅力的な部分とは何か。その答えのヒントは既に出されていました。
1期3話で志満が曜を送る場面。志満が曜にライブは上手く行きそうかどうかを尋ねます。すると曜は、
「上手くいくといいけど…」
と、少し弱気な答えを出します。すると志満は
「大丈夫よ。みんな温かいから。」
これは地元に住んでいる人々の事を指しています。小さな町でも、人々の心は優しく大きいという事をこの場面ですでに明言しています。
この町の最も魅力的な部分。それは町の人々です。
千歌たちはこの町が好きという「気持ち」には気づいていました。しかし、産まれてからずっーーと同じ町に住んでいれば、過ごしていく日々は日常化していきます。
「住めば都」
住み慣れていまえば、そこは都のように居心地がよくなる。それは同時に新しい発見や当たり前の事に気付きにくくなります。しかし、東京から引越してきた梨子にはこの町はとても新鮮なものでした。
だからこそ梨子は誰よりも早く、この町の魅力に気づいたのではないでしょうか。
この町が好きという気持ちだけじゃない。実際に足を踏み入れないと分からない良さが必ず存在します。
「みんなの気持ちを形にするために!」
町の人、1人1人にはそれぞれの夢や想いが存在します。それは本当に町に足を踏み入れて、触れ合わない限り絶対気づかないものです。実際千歌たちでさえここまで気づかなかったのですから。
ここには何もないと思っていた千歌。しかしそれは千歌たちが気づいていないだけ、何もないという思い込みが隠していただけでした。内浦には多くの人が生活をしています。そしてその人たちは日々何かを追い求めて生活をしているはずです。どんなに小さなことでも。
Aqoursはそんな町の人々のたくさんの夢に気が付き、それこそが内浦を照らし活気づけ、自分たちを育ててきたのだと感じたのでしょう。そしてそれをもっとたくさんの人に知ってもらいたい。この歌詞にはAqoursの内浦に対するありったけの大好きと内浦のありったけの魅力が込められています。
「波が映した 星の輝き 遠いあこがれの色
いつか叶うことを信じれば
明日への道がたぶん わかるんだ」
ここは詩的な表現でとても美しいですよね。その分、ちょっと分かりにくいかもしれません。
そこで筆者は星の輝き=空に放ったランタンだと考えています。
あこがれの色=夢。ここでのランタンは町の人々の夢を代弁するものであるためそのように考えました。それを夜空に放つことによって、内浦には多くの人と夢が存在し、それが町を照らしていることを視覚化する役割を持っています。
少しここで想像してみてください。無数のランタン(夢)が海に向かって空に解き放たれ、その光が遠のきながら海を照らしている。なんだか少し寂しい気持ちもありますが、これからの道しるべを教えてくれるとても前向きな気持ちになりませんか?少なくとも筆者はそのような感情になりました。
それこそが上記の歌詞が意味していることなのではないかと思います。
この歌詞からAqoursがいかに学校を救いたいか、どれだけ一生懸命にスクールアイドルという未知の世界で不安や苦悩の中、努力をしているかを伺うことができます。叶えることの難しい遠い夢でも、先の見えない未来でも、何か願いを持ちそれを信じ続けることが明日への道しるべなのだ。そんなメッセージが込められているように感じます。
「それは階段 それとも扉 夢のかたちは色々あるんだろう
そして繋がれ みんな繋がれ 夜空を照らしにいこう」
ここではμ’sも関わってきます。
この階段と扉。無印ラブライブとラブライブサンシャインで異なるモチーフとして登場しました。
まずは階段。μ’sとして連想するのは間違いなく神田明神の階段でしょう
一方Aqoursとして連想するのは淡島神社の階段だと思います。
では扉はどうでしょう?
まずμ’sとして連想するのは個人的にはユメノトビラ一択かと。
Aqoursでは、1期第3話で千歌が作詞をしている際、この曲を聞いて本気でスクールアイドルをやりたいと思ったと言って登場したのが
ユメノトビラです。
そしてこれらはμ’sとAqoursでは異なるモチーフとして登場していました。言葉にすれば同じものも、物語などを考えれば全く形の違うものとして捉えることができます。
それが
「夢のかたちは 色々あるんだろう」
の意味なんだと思います。
μ’sやAqours、そして町の人々の中に存在する全ての夢を繋げて、輝きをつくりたい。全ての夢が繋がることによって彩られる新たな景色=未来を見たいというメッセージがこの歌詞には込められています。
やっとサビですね(笑)
「消えない 消えない 消えないのは
いままで 自分を 育てた景色
消さない 消さない 消さないように
ここから始まろう つぎは飛びだそう
それは階段なのか それとも扉か
確かめたい夢に出会えてよかったねって 呟いたよ」
ここは「〜つぎは飛びだそう」まではもうそのまんまですよね。
今まで自分を育てた景色=内浦や町の人々の夢。それは自分たちが気づいていなかっただけで、常に輝いていたものでした。ここを0として、絶対に夢を叶える、輝いてみせるというAqoursの強い決意がこの美しいメロディーと共に感じられる、とても感動的な部分です。
そして最後の部分
「それは階段なのか それとも扉か
確かめたい夢に出会えてよかったねって呟いたよ」
これは先ほど解説した時にも出てきたものです。この階段と扉のAqoursとしての解釈を理解することで意味が見えてきます。
まずは階段
これは1期第4話でのルビィです。この時のルビィは自分の気持ちを押し殺してスクールアイドルを我慢していました。しかしAqoursと出会うことでその気持ちは大きくなり、花丸の助言によりルビィは大きく成長しました。
そして淡島神社の階段を登りきることによって、ルビィはスクールアイドルになるという夢を叶えたのです。
そして扉
こちらは1期2話での梨子です。東京での失敗から音楽への恐怖心があった梨子でしたが、千歌が紹介したμ’sの「ユメノトビラ」を聞くことによって、梨子が失っていた音楽への気持ち=夢が蘇りました。
このように見てみるとこの2つのモチーフには共通点があります。
それは夢を叶えるためのきっかけです。
ルビィも梨子も本当はどうしても叶えたい夢を叶えさせてくれたキッカケに2つともなっています。
これはルビィや梨子だけではなくAqoursメンバー全員に共通していることだと思います。他のメンバーの夢のキッカケが、たとえ階段や扉でなくても、それぞれに夢へのきっかけがあったはずです。それをこの歌詞では表現しています。
いかがでしたか?こう見ると、この曲ほんとにいい曲ですね(笑)この曲を境にしばらくちょっと詩的な表現や大人っぽい雰囲気の曲が続いていく気がします。
長文にお付き合い頂きありがとうございました。
次回は筆者の号泣曲、未熟DREAMERです!